MACD(マックディー、エムエーシーディー)


インジケーター概要

MACDとは「Moving Average Convergence Divergence(直訳すると移動平均収束拡散)」の頭文字から来ています。名前に「Moving Average(移動平均)」が入っていることからわかるように、移動平均線から派生したインジケーターです。

MACDの算出に使われる移動平均線は単純移動平均線ではなく、直近の価格の比重を重くした指数平滑移動平均線(EMA)が用いられます。

MACDは「MACD」と「シグナル」という2つのデータを用いて分析します。

「MACD」は短期のEMAと長期のEMAの差で算出されます。

計算式は次の通りです。

MACD=短期のEMA-長期のEMA

シグナルはそれを移動平均化した数値になります。

MACDの数値がプラスということは、短期のEMAが長期のEMAの上にいる状況を示し、買いの勢力が強い状態にあることを示しています。

逆にMACDがマイナスの場合は短期のEMAが長期のEMAの下にいる状況を示しており、売り勢力の方が強い状態を示しています。

MACDのポイント

MACDで分析する場合には3つのポイントがあります。

①MACDが0を上抜ける、0を下抜ける

MACDが0を上抜ける状態というのは、短期のEMAが長期のEMAを上抜けてきた状況です。つまり、移動平均線でゴールデンクロスが発生している状態となり、買い気配が強まってきたことを示しています。

反対に、MACDが0を下抜けるという場合はデッドクロスが発生している状態となり、下落圧力が強まってきたことを示しています。

MACDを移動平均化したシグナルが0を抜けてきた場合も安定して上昇、下落が強まってきたことを示しています。

②マイナス圏でMACDがシグナルを上抜ける、プラス圏でMACDがシグナルを下抜ける

MACDが0より上にいる状況のときは上昇基調が強い状態となりますが、その状況下でMACDがシグナルを下抜ける動きとなった場合はどのような状況でしょうか?

シグナルはMACDを平均化したものであるため、この場合、「平均的な買い圧力の強さ」と置き換えることができます。

その「平均的な買い圧力の強さ」を直近の買い圧力を示すMACDが下回ってきた状況です。

一言で言えば、買いの力が弱まってきた状況と言えます。

買いがしばらく優勢な状況で市場には買いポジションが溜まっています。

そこで買いの力が弱まってきたら、どうなるでしょうか?

利益確定が進み、決済の売りが増える傾向があり、下落しやすくなります。

そのため、売りサインとされています(③、⑤)。

0より下でMACDがシグナルを上抜けた場合も理屈は同じで買いサインとなります(①、②、④、⑥)。

ただし、強いトレンドの場合は機能しない場合もあるため、過信は禁物です。

③ダイバージェンス

MACDでもダイバージェンスはあります。MACDは短期の移動平均線と長期の移動平均線との差になりますが、この差の大きさが買い勢力や売り勢力の強さと考えることができます。

価格が高値を更新しているのに短期と長期の移動平均線の差が前回よりも広がらないような場合は上昇の勢いが弱まっている状況と考えられ、その後、利益確定売りが進みやすい状況といえます。

下のチャートではその逆の価格が安値を更新しているのに、MACDが上昇している組合せです。下落圧力が弱まっており、利益確定の買い戻しにより反発する動きとなりました。

毎回このようになるわけではありませんが、相場反転の可能性が強まってきたアラートの一つとして使えると思います。

MACDの設定

MACDでは短期のEMAの期間、長期のEMAの期間、シグナルを算出するための移動平均の期間が主なパラメーターとなります。

基本的にはデフォルトの設定である短期のEMAが12、長期のEMAが26、シグナルの期間が9のままでよいと考えられますが、気になる方は調整してみても面白いかもしれません。

まとめ

MACDは短期のEMAと長期のEMAの差を用い分析するインジケーターです。

0を上回っていれば買い勢力が強く0を下回っていれば売り圧力が強い状態を示しています。

0より下でシグナルをMACDが上抜ける場合は売り圧力がピークに達し、弱まっている状況と考えられ、反発の可能性が高い状態、逆に0より上でシグナルをMACDが下抜ける場合は買いがピークに達している可能性を示し、下落の可能性が高まります。

また、オシレーター系のインジケーターとなるため、ダイバージェンスにも注意が必要です。